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hi-bo.capsule-design.net

24時間、調剤漬けの薬剤師。その思考履歴。
control
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     「コントロール」という映画を観た事はありますか?2004年アメリカの映画です。あまりヒットはしなかったようで、レンタル屋にもDVD1本しかありませんでした。まあ、いうなれば「治験サスペンス・アクション」モノといったところでしょうか?一般の方向けに説明させて頂くと「治験」というのは(簡単にいうと)治療を兼ねた人体実験の事です。

     −−− 本編を見たい方は今日は読まないようにしてください。「そんな時間ない!」という方の為に映画「コントロール」をレポートさせて頂きます。 −−−

     多くの犯罪を繰り返してきた主人公。凶暴な彼は死刑執行室で最期の時を迎える。薬物がゆっくりと注入され、彼は静かに目を閉じる。

     しかし、彼は後に目を覚ます。スーツ姿の男たち数名に囲まれて。

     彼らのリーダー、神経薬理学者の博士は、ある新薬開発試験の被験者になれば、別の人生を与えようと取引を持ちかける。つまり、新薬を作りたいので人体実験をさせて欲しいと言ってきた。受けてくれたら新しい戸籍で新たな人生を歩ませてやると。当然、最初は嫌がっていた主人公も提案を受けることになる。その薬“アナグレス”は、脳の器質を変化させ、怒りや狂気を抑え込む効果が見込まれていた。(ちなみに錠剤です。)

     完全な監視の下で彼は治験を受けることとなる。彼は暴れながらも服用を続けます。そして劇中の所々で、彼が目を閉じると、凶暴な彼が凶暴にならざるを得なかった、と感じられるような幼児期のトラウマ的シーンが流れます。

     そして、彼はついに自分が犯した罪の夢を見て涙を流し始めます。懺悔の気持ちが目覚め始める。そこで博士は部下達に向かって、彼を監視付きで一般の生活をさせるように指示を出します。その時のキメゼリフが、

    「よし、フェーズ2(第2相試験)だ!」(フェーズの使い方って…)

     彼はアパートで生活を始める事となります。仕事も探し始めます。さんざん断られますが、洗車場で働く事ができるようになります。
     そこで、恋もします。恋もしますが、好きになればなるほど自分が犯した罪が怖くなります。彼は「アナグレス」の服用を続けます。
     彼は懺悔の気持ちから、自分が発砲した弾を被弾し脳に障害を受けた被害者の下へこっそりと謝罪をしに行きます。その被害者本人は彼の事をよくわかってないので、大人ですがお菓子をもらったりして歓びます。そして、再度訪れた際、その家族に主人公は顔を見られてしまいます。死刑になった奴がなぜここにいるんだ!

     それからが、ドンドンパチパチのアクションが始まります。治験を通して博士は主人公と互いに心を通じ合わせるようになり、その逃亡の手助けをします。

     しかし、治験のリーダーである博士もまた製薬メーカーの歯車の一つに過ぎなかったんです。博士は自分が所属する製薬メーカーから新薬「アナグレス」の事実を聞かされます。実は、他にも被験者がいたこと、その被験者はすべて肝硬変で死亡している事、さらに主人公が飲んでいた「アナグレス」は実は偽薬(プラセボ)だったという事を!

     主人公もそして服用させていた博士も知らなかった。そう、ダブル・ブラインド(二重盲検法)だったんです!!推測ですが、タイトルの「コントロール"control"」は映画を観るまでは感情のコントロールということですが、観終わると「比較対照群」という意味の"control"との「かけことば」になるのを狙ってたんじゃないかなと感じました。なんと主人公は自力で改心し、懺悔の心を取り戻したのでした。しかし、時はすでに遅し…。最後に主人公は背中へ銃弾を受けて…。

     私は好きな作品でした。「実社会であり得ない」話に、「科学的にあり得る事」がトッピングされていると現実的な色を帯びて面白くなるね〜。

     ここまで読んだ薬剤師は、「あっ、これ観たかったかも。読んでしまった。」ってなってるね。

    〜 本日の一品 〜
    Griffin 「PowerMate」



     コントロール繋がりです。コンピュータの音量とオーディオ・アプリケーションをコントロールするUSBデバイスです。高級オーディオのボリューム部分だけを「ゴトッ!」っと引き抜いたような外形で、アルミの削り出しで作られていています。それにUSB接続の為のコードがくっついている感じです。これを普通のボリュームのように回して使います。また上から押さえるとスイッチの様な使い方もできます。それらコントロール設定の為のソフトがマック、WINの両方あります。もともとはマック用の製品です。私は4年くらいWINDOWSで使ってます。この淘汰の激しいデジタル小物業界にあって、いまだ現役商品としてアップルのオンラインストアでも購入できます。その底面には一時期、発明の権利争いで話題になった青色LEDが使用されていて「ふわー、ふわー」という感じでゆっくりと点滅します。その点滅スピードも先述のソフトで設定可能です。最近はキーボードにも音量調節のキーが付いているので実用として必要かどうかは疑問ですが、そのデザインとコンセプトに当時衝撃を受けた製品です。
    | movie | 07:43 | comments(5) | trackbacks(0) | - | - |